Walking along The Highline

立ち止まることもあるけど、歩き続けていたい。

50代のリアルな毎日。いろんなことをつぶやいていこうと思います。

キジバト

先週、家の近所をいつものように犬を連れて散歩をしていると、
歩道わきの植え込みのところに、キジバトが飛べずに固まっていたのを見つけました。

まず、まだ生きているかどうか観察していると、
かすかに呼吸をしている様子。




犬の散歩で、持っているものは、排便用のビニールバッグと水ボトルとスマホだけ。
どうしようと、
立ち止まってとにかく鳩の様子を眺めていたら、


70代くらいの女性の方が声かけてくれて、
キジバトのことを話したら、




その女性は、保護猫のボランティアを今活動していて、
ちょうど今、交通事故でけがした保護猫の手術が終わって、動物病院に様子をうかがいに行く途中だったから
このキジバトも連れて行って診てもらいます。


と、おっしゃいながら、ポケットにあった手袋を付けて、キジバトをひょいと抱きました。




念のため、ちゃんと飛べるか確認しても、
やはり飛べません。



やはり、どこか具合が悪いんだということになり、
両手に抱えて、動物病院へ向かわれました。




改めて見ると、目はくりくり。
一生懸命、生きてます。






犬の散歩は、いつもこの近所周りなんですが、
この女性とは、たぶん初めてお見かけして。



弱ってる鳩を眺めているだけしかできなかった私ですが、
このような奇跡のような行動をとってくれた女性が現れて、
ただただ、感動しました。



とりあえず、何もしてあげられなかったけど、
キジバトちゃん、よかったね。と思いながら、帰宅しました。






翌朝、
何となくあれから、キジバトはどうなったか気になっていたので、
昨日、どちらの病院に行かれるか、ちなみにお尋ねしたら、我が犬の通う病院ということがわかっていたので、
思い切って電話して、尋ねてみました。


受付の看護師の方が、
昨日のキジバトについて、教えてくださったことは、
まず、野生の鳥獣については、専門資格のある獣医しか診察ができない決まりがある
とのことで、その病院は診察ができないということ。
なので、病院にあった小さな段ボール箱と、ホッカイロを用意してあげてくださったらしいです。


女性は、自宅で看取ります。といって帰ったそうです。





また、
看護師さんが言うには、
野生のものは、基本的には、野生に生きて野生でおわるものということと、
衛生的にも、触れることで、人間は感染症などの発生につながる恐れもある。
ということでした。




野生のものは、そのまま自然に静かに戻る。
厳しい世界に、彼らは生きているんですね。



本当は、正しい行動ではなかった
ということだったけど、



ただ、あの時のキジバトちゃんは、
最期は、暖かい場所で、優しい人に看取られて
幸せな最後を迎えられることになり。


あの可愛い目のくりくりしたまなざしがかわいすぎて、
ほっとけなかった私達。



もし、命が尽きても、



ゆっくり穏やかに虹の橋を
飛んでいけるんじゃないかなと
思います。